News Release

ブロックチェーン技術の使用による適正で適宜な疫病大流行研究協力の推進

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

ブロックチェーン技術の使用により、現在のCOVID-19による地球規模のパンデミックのような差し迫った病原体による脅威への迅速な対応に対して、必要とされる研究開発協力の妨げとなる制度的障壁をどのようにして緩和し得るかについてMark van der Waalらはある政策フォーラムにおいて解説している。van der Waalらによると、研究開発(R&D)協力への取り組みを十分に調整して、医療介入の内容を明らかにして投入することは、あらゆる疫病大流行に効果的に対応するために必要不可欠である。そのような地球規模の取り組みは、例えば、世界中の種々の政府機関研究者、公衆衛生研究者、民間企業研究者および学術研究者間で病原体の試料、ゲノム配列およびゲノム機能データを迅速に共有することにかかっている。しかしながら、以前の疫病大流行によって示されるとおり、異なる利害関係者間におけるデータの機密性に対する信頼の欠如、支配的だが競合するR&Dへの関心またはデータ所有権の対立を含め、これらの協力への取り組みは制度的障壁によってかなり妨げられ得る。ブロックチェーン技術は分散型データ構造化に向けた新規で柔軟性のあるアプローチであるが、これによって公立研究機関と私立研究機関との間の病原体関連情報交換の課題解決に活用し得るメカニズムが提供される。今回、van der Waalらはブロックチェーン技術に基づく概念システム、ORBI(ブロックチェーン技術に基づく疫病大流行研究基盤)の概要を示して、疫病大流行への対応に関するR&Dの際にリソースの迅速な普及および地球規模の協力を促進するためにどのようにORBIを使用し得るかについて示した。ORBIはブロックチェーン技術によって可能になった一連のメカニズムが統合されたものであり、これによって、個々の研究者たちの利害関係を保持しつつ、データ交換についての文書記録および追跡に関する改ざんを防ぐ非分散型の系統的方法が得られる。良好に確立されて、現在実施されているR&D制度において、そのようなシステムを容易に実施し得ると今回の著者らは示唆している。

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