News Release

古代モロッコ人のDNAを調査した結果、先祖について驚きの事実が判明

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

北アフリカは人類の歴史を理解する上で重要な地域でありながらも、そこにある遺伝子ひとつひとつを関係付けることが難しい地域でもある。その北アフリカで発見された約15,000年前の古代人の骨物質のDNA塩基配列が決定し、その試料は明らかに古代ヨーロッパ人とは無関係であることが報告され、特定の時期にヨーロッパ南部からアフリカ北部に遺伝子流動があったという説に反する結果が出た。調査を行った試料は、むしろもっと離れた地域の人々との関係の方が深いと著者らは述べており、この結果により後期更新世におけるアフリカの人々の間の動的相互作用が示された。これまで北アフリカで調査を行う研究者らによってモロッコなどの先史時代の遺跡から骨が発見されてきたが、それらの起源は判明していなかった。Marieke van de LoosdrechtとMatthias Meyerらは今回、世界の他の人々とのそれらの人々の関係を把握するために、起源について討議中のいわゆるIberomaurusian文化に属するとされているモロッコで発見された複数の古代北アフリカ人の骨物質試料からDNAを抽出した。LoosdrechtとMeyerらはその遺伝子データを他の祖先ら(および現生人類ら)の遺伝子データと比較し、約600,000の一致する遺伝子マーカーを特定した。そして続くモデル化調査で、北アフリカの試料の祖先は古代ヨーロッパ人ではないという結論に達した。古代北アフリカ人はむしろ古代近東人と構成が類似しており、このことは農耕以前からアフリカと近東、そしてサハラ以南のアフリカ人の間に繋がりがあったことを示唆している。このデータにより後期更新世における現生人類の遺伝的相互作用は地理的に広域にわたっていたことが実証された。

Note: This paper will be available for free when the embargo lifts at http://www.sciencemag.org.

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