News Release

健常時および病態における小胞体ストレス応答のコントロール

Peer-Reviewed Publication

SLAS (Society for Laboratory Automation and Screening)

Control of the Unfolded Protein Response in Health and Disease

image: The three endoplasmic reticulum (ER) stress sensors (PERK [red], IRE1 [blue], ATF6 [green]) initially activate signaling events that increase protein-folding capacity and reduce protein load on the ER. These transcriptional and translational outputs tend to reestablish protein-folding homeostasis in the ER and promote cell survival. view more 

Credit: Eric Chevet et al.

スクリーニングツールによって得られた情報、すぐ利用できる治療および可能性のある薬剤開発経路は、説明に基づく臨床研究および臨床試験デザインの基礎である。SLAS Discovery (正式にはJournal of Biomolecular Screening)2017年8月号の新しい総説の中で、著者であるEric Chevet, Ph.D.、Inserm U1242 (Rennes, France)他は、最近の文献を解析し、健常時および病態における小胞体ストレス応答(UPR)の影響を調査した。

UPRの3つのアームを標的とすることが認められた分子の綿密な記述に加え、総説は将来の疾患治療のためにUPRを調節できる新しい治療薬のスクリーニングおよび開発で利用できるツールの概論を提供している。

UPRは小胞体(ER)ストレスに応答して活性化される。ERは真核細胞における分泌経路の第一コンパートメントである。この主な機能には、カルシウムおよび脂質の恒常性維持ならびに分泌および膜透過蛋白質のproductive foldingが含まれる。蛋白質合成およびフォールディングの需要がER容量を超えた場合、不適切にフォールドされた蛋白質がこのコンパートメント内に蓄積し、ERストレスと呼ばれる状態に陥る。

この不均衡に対処するために、細胞はUPRを活性化する。UPRは統合された適応生化学過程で、細胞恒常性と密接に関連し、正常な生理学的機能の維持に重要である。ERストレスが長引くと、蛋白質産生低下および蛋白質フォールディング増加ならびにアポトーシスシグナルに対する除去など、有用な機能を超えてUPRを推し進める。この状態が生じた場合、UPRは多くの疾患状態の発病、維持および悪化に関与するようになるため、新しい治療法の必要性がひっ迫している中で、状況に取り組むための魅力的な包括的な標的となる。

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