American Association for the Advancement of Science (AAAS)
今週号の2件の研究で、シナプス(神経系の神経接合部)の夜の生活を垣間見ることができた。双方の研究とも、マウスが寝ている間にシナプスの構造と分子装置に重大な変化が起きることを明らかにしている。睡眠の機能については依然として議論が行われている。例えばある学派は、睡眠は元気の回復に役立ち、細胞装置の損傷を整備していると提唱しており、別の学派は、睡眠は情報処理のためのものであり、記憶の固定などの計算過程を行っていると述べている。昼間に活動と情報処理を補助するために行われているシナプスの増強を相殺するために、睡眠がシナプス結合を弱めるという考えもよく知られている。今週号の2件の研究は後者の考え方を支持している。1件目の研究では、Luisa de Vivoらがマウス脳組織の電子顕微鏡観察を行い、ニューロンの樹状突起棘の三次元画像を再構築した。このような画像を数千個検討することでde Vivoらは、マウスが寝た後にシナプスが縮むこと(ニューロン終末部とそこから突き出している棘突起の間の面積が減少することにより示された)と、シナプスが次の覚醒期に再び成長することを明らかにした。やはりマウスの画像撮影を使用した2件目の研究では、Graham H. Dieringらが、睡眠中にシナプスが弱まる機構を検討し、起きているニューロンに蓄積されるHomerlaと呼ばれる遺伝子が何らかの役割を果たしていることを発見し、マウスがうたたねをしている間にシナプスを弱らせるシグナル伝達複合体を再構築した。László Acsády1とKenneth D. HarrisによるPerspectiveにさらなる見識を示す。
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