News Release

小規模農場は花粉媒介者がわずかに増えるだけで多大なメリットがある

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

Small Farms Benefit Significantly Drom a Few Extra Pollinators (1 of 3)

image: A white-tailed bumblebee (<i>Bombus lucorum</i>) pollinating a sunflower (<i>Helianthus sp.</i>). This material relates to a paper that appeared in the 22 January 2016, issue of <i>Science</i>, published by AAAS. The paper, by Lucas Alejandro Garibaldi at Instituto de Investigaciones en Recursos Naturales, Agroecolog&iacute;a y Desarrollo Rural (IRNAD) in R&iacute;o Negro, Argentina, and colleagues was titled, "Mutually beneficial pollinator diversity and crop yield outcomes in small and large farms." view more 

Credit: Arnstein Staverl&oslash;kk

小規模農場では花粉媒介者の数が多いほど農作物生産性が激増し、一方、大規模農場では花粉媒介者密度の上昇が多様性を伴った場合にのみ同様に生産性が増大することが新しい研究によって判明した。発展途上国では20億を超える人々が小規模農業に依存している。花粉媒介者が農作物生産性に有益な影響を及ぼすことを示すエビデンスは多い一方で、役立つこれらの生物が大規模農場と比較して小規模農場にとってどれほど有益であるかはほとんど解明されていない。Lucas Garibaldiらはより多くの手掛かり得るために、アフリカ、アジア、ラテンアメリカの小規模および大規模農場344ヵ所を分析、花粉媒介者数(密度)、その多様性、5年間の各穀物の生産高を記録した。2ヘクタール以下の小規模農場については、分析により、生産高差 ―― 生産高の最も多い穀物と最も少ない穀物の生産高の差 ―― は花粉媒介者密度が上昇することで24%まで縮小できることが判明した。Garibaldiらは、生産高差の残る76%は栄養物や水といった他の農業要因を最適化する技術によって一部縮小できるだろうと述べている。それとは対照的に大規模農場については、小規模農場と同様の花粉媒介者密度からの生産高へのメリットが見られたのは、花粉媒介者の多様性も併せて高かった場合に限られていた。Garibaldiらによると、大型穀類はミツバチのような一般的に万能種である長い採餌域を持つ訪花昆虫から授粉されることが多いため、花粉媒介者密度によるメリットは少ない。農業生態系では、花粉媒介者の働きに対する花の量や種類の減少による脅威が高まってはいるが、殺虫剤を使用する的を絞り込んで植花する場所を作ったり、穀物に隣接する自然地域を回復させたりなど、多数の様々な手段でこの傾向を逆転するチャンスはあるとGaribaldiらは述べている。

###


Disclaimer: AAAS and EurekAlert! are not responsible for the accuracy of news releases posted to EurekAlert! by contributing institutions or for the use of any information through the EurekAlert system.