News Release

米国の埋立地から大量のメタンが排出されている

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

新しい調査により、広々とした米国の埋立地で地球の気候変動を引き起こす最も重要な温室効果ガスの1つであるメタンが大量発生していることが明らかになった。Daniel Cusworthらによるこの調査は空中画像分光計を使ってメタン排出を観測して実施されたもので、米国の埋立地を対象とした空中あるいは地上調査としてはこれまでで最大規模の調査となり、調査範囲は米国の埋立地の20%に及ぶ。Cusworthらは2016年から2022年の調査で、18州にわたる250の埋立地の52%で大量の点源メタン排出を検出することができた。この割合は「他のメタン排出部門からの点源検出率をはるかに上回る」もので、固形廃棄物が米国における温室効果ガスの重要な原因であることを示唆していると、Cusworthらは結論付けている。この調査結果ではまた、空中検出で算出された推定排出量と埋立地を歩行しながら得た従来の推定量が大きく異なっていることも明らかになった。平均して、大気中排出率は米国温室効果ガス報告プログラムに報告された値より2.7倍高かったとCusworthらは述べている。点源排出は、埋立地の広範囲にまで拡散する排出に比べると局部に限定される排出「ホットスポット」で、重大な排出源であることが多いうえに、埋立地の動的運用と連関する傾向も強いことから、規制が重要である。この研究で観察された点源排出には数ヵ月から数年にもわたって続いていたケースもあり、Cusworthらは、調査期間を通して点源排出がほぼずっと続いている、他とは明らかに違う埋立地を発見した。「長期的にメタンを排出する埋立地は全埋立地の60%を超え、定量化された全排出量の87%を排出している」とCusworthらは書いている。


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