光をあてると高いエネルギーを保持し磁性を発現する「メビウスの帯」分子 (2) (IMAGE)
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図2. a) [28]ヘキサフィリンで得られた励起三重項状態の時間分解電子スピン共鳴(TREPR)スペクトル。A, Eはそれぞれ、マイクロ波の吸収と放出による信号(電子スピン分極)を表している。左から、レーザー光の偏光方向を解消して励起、外部磁場B0と励起光偏光(L)方向を平行、B0とLを垂直として励起し得られた電子スピン共鳴スペクトルに対するレーザー照射後の遅延時間依存性を示した。 b)TREPRスペクトルの解析によって明らかにされた不対電子間の双極子間相互作用の主軸方向(X,Y,Z)と電荷移動性を表す不対電子軌道(πおよびπ*)の分布。 c) 二つのスピンの配置が平行で磁性を伴う三重項状態の電子軌道をメビウスの帯に対して模式的に表した。互いの軌道配置が直交しながら局在化した電子軌道との間で生じる角運動量(LZ) 変化が磁性を持たない基底状態への失活につながることが実証され、反芳香族性の新たな指標となることが明らかになった。
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Kobe University
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