News Release

将来の広域洪水ハザードマップを開発・一般公開――気候モデルのバイアスを適切に補正し、高精度に浸水深分布を推定――

Peer-Reviewed Publication

Institute of Industrial Science, The University of Tokyo

https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/news/4192/

image: Researchers from The University of Tokyo find a new approach to successfully identify areas at risk of flooding that can be missed by historical hazard maps. view more 

Credit: 東京大学 生産技術研究所

 東京大学 生産技術研究所 山崎 大准教授、周 旭東特任助教、MS&ADインターリスク総研株式会社 木村 雄貴主任研究員(東京大学 生産技術研究所 民間等共同研究員)、芝浦工業大学 工学部土木工学科 平林 由希子教授らの研究グループは、共同研究「気候変動による広域洪水リスクアセスメント(LaRC-Flood®プロジェクト)」の枠組みでグローバル河川水動態モデルと気候モデル予測情報を用いて、地球全域をカバーする将来の広域洪水ハザードマップを開発しました。
 本研究で構築した広域洪水ハザードマップによると、将来における100年に1度の規模の洪水により全世界で約18.6億人に潜在的な洪水リスクがある可能性があり、将来の洪水規模の変化を考慮せず、現在のハザードマップのみから算定する従来の手法では、約2.3億人の潜在的な洪水リスクが見逃されている可能性があることがわかりました。
 本研究成果は国土交通省の「TCFD提言における物理的リスク評価の手引き~気候変動を踏まえた洪水による浸水リスク評価~」において、利用可能な将来洪水ハザード情報として紹介されました。気候変動リスク対応への社会のニーズに応えるため、構築した将来の広域洪水ハザードマップの一部を、LaRC-FloodプロジェクトのWebPage(「成果公開用WebPage」を参照)で2023年4月19日から一般公開しました。


Disclaimer: AAAS and EurekAlert! are not responsible for the accuracy of news releases posted to EurekAlert! by contributing institutions or for the use of any information through the EurekAlert system.