News Release

世界初、ダイヤ中の量子メモリによる量子誤り訂正に成功

誤り耐性のある量子コンピュータへの道を拓く

Peer-Reviewed Publication

Yokohama National University

image: Nitrogen-vacancy (NV) center in diamond serves as quantum memories, which is error-correction coded to correct errors automatically. view more 

Credit: Yokohama National University

横浜国立大学 大学院工学研究院/先端科学高等研究院の小坂 英男 教授らは、ダイヤモンド中の窒素および複数の炭素同位体からなる量子メモリをゼロ磁場下で制御することで、量子誤り訂正に世界で初めて成功しました。

研究グループは、ダイヤモンド中の窒素空孔中心(NV中心)を構成する窒素原子とその周囲にある複数の炭素同位体原子の核スピン集団を、量子情報を長時間保持するための論理的な量子メモリとして用い、操作エラーによって破壊された量子状態を自動的に訂正できることを実証しました。ゼロ磁場下のスピン集団を用いた量子誤り訂正は世界初です。

本研究により、ゼロ磁場下で動作する超伝導量子コンピュータを量子ネットワークに接続するために必要な量子インターフェースに、量子誤り耐性のある量子メモリを内蔵することができ、誤り耐性のある分散型量子コンピュータや大規模量子コンピュータネットワーク、さらにはグローバルな量子インターネットを実現するために不可欠な量子中継器の実現に道を拓きます。

本研究成果は2022年4月27日(英国時間)に、Nature Portfolioが発行するCommunications Physicsのオンライン版で公開されます。

 


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