内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)タフ・ロボティクス・チャレンジ(プログラム・マネージャー:田所 諭)の一環として、研究開発課題「災害対応建設ロボットの開発」責任者大阪大学大学院工学研究科 吉灘 裕(よしなだ ひろし)特任教授(常勤)、神戸大学大学院工学研究科 横小路 泰義(よここうじ やすよし)教授、東北大学未来科学技術共同研究センター 永谷 圭司(ながたに けいじ)准教授、東北大学大学院情報科学研究科 昆陽 雅司(こんよう まさし)准教授、東京大学大学院工学系研究科 山下 淳(やました あつし)准教授、東京工業大学工学院システム制御系 田中 正行(たなか まさゆき)准教授らは、従来の建設機械と比較して、作業性・機動性を飛躍的に高めた災害対応重作業ロボット(建設ロボット)の実験機(図1)を開発しました。
このたび本研究開発で開発を進めている主な要素技術を搭載した実験機での一連の評価により、開発コンセプトに描いた建設ロボットの実現に目処が得られました。本実験機は、外観は通常の油圧ショベルですが、従来の建設機械に比較して飛躍的に良好な運動特性と、力覚と触覚の提示機能を付与して、精密で確実な作業の実現を目指しています。また有線給電ドローンによる長時間周辺監視と、任意視点の俯瞰画像生成や霧などを透過して映像を取得する極限画像処理システムを搭載することにより、ロボットの外にカメラを置かずとも、対象物や地形を、視点を変えながら見ることができ、複雑な地形でも容易で安全な移動を可能としました。
今回性能を確認した要素技術以外にも、複数の有用な要素技術の開発を行っています。今後、順次それらの要素技術の評価を進め、より高い作業性、対地適応性の実現を目的として、2重旋回機構と複腕を有する新しいロボットの開発を進めます。
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