image: A newly-developed imaging methodology called FAI identifies inflamed artery lesions that pose the most risk to patients. view more
Credit: A.S. Antonopoulos <i>et al., Science Translational Medicine</i> (2017)
通常の心臓スキャンの画像を解析する新しい方法は、初めて高い信頼性で非侵襲的に血管炎症を評価できる。これは、心血管疾患リスクの高い患者に対して予防的介入を行う医師の役に立つ可能性がある。毎年、約750,000人の米国人が心臓発作を起こしており、心血管疾患は米国の死亡例4例中1例を占め、男女の主な死因となっている。さらに、心疾患を評価するための標準法、すなわち冠動脈石灰化スコア（CCS）では、損傷が不可逆的となった時点で硬化した動脈を検出することしかできず、患者が治療を受けた時も変化せず、どの血管プラークが最も破裂しやすいかを区別できない。よりよい診断法を創出するため、Alexios Antonopoulosらは、コンピュータ断層撮影（CT）で撮影した動脈周囲の脂肪組織の測定に基づいて危険な血管炎症を見分ける方法を考案した。心臓手術を受けた患者453例から採取した検体に認められる多数の血管炎症マーカーと関連する脂肪細胞の大きさの変化に基づくCT脂肪減衰指数（FAI）という測定基準を開発したのである。PET（非常に費用のかかる臨床ゴールドスタンダード）で評価した患者40例からなる部分集団において、FAIの増加は著しい血管炎症と関連していた。Antonopoulosらは、さらに被験者273例（著しい冠動脈プラークを有する156例と有していない117例）でFAIの定量化を継続して行い、心臓発作を起こした5例では責任病変の周囲でこのマーカーが動的に変化したことを実証した。Antonopoulosらは、進行中の追跡研究でFAIが予後予測に有用であることが確認されれば、この測定基準は心疾患の臨床管理のリスク層別化法を根本的に変えるだろうと述べている。
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Journal
Science Translational Medicine