新型コロナウイルスでは変異型の存在が知られていますが、その特徴についてはわかっていませんでした。東北大学加齢医学研究所生体防御学分野 西井慧美助教、薬学研究科 小菅将斗大学院生らは、新型コロナウイルスのゲノム7804種類を解析し、新型コロナウイルスの遺伝子変異は、ウラシル(U)への点変異が突出して多いことを発見しました。この変異には塩基配列に特徴があり、ヒト由来のRNA編集酵素によるものと考えられます。日本型を含む4種類の変異型新型コロナウイルスゲノムから変異部分を人工合成したRNAを用いて、ヒトマクロファージ細胞株に疑似感染させたところ、自然免疫を担う炎症性サイトカインの産生が増強しました。新型コロナウイルスは、ウイルスを排除しようとする生体防御機構を利用して変異を続けていると考えられます。
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本研究は、10月20日18時(日本時間)付けでScientific Reports(電子版)に掲載されました。
Journal
Scientific Reports