News Release

予想外の酵素が失われたバラの香りを再生させる?

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

Dr. Sylvie Baudino Explains the Research

video: Dr. Sylvie Baudino explains the research involved in finding the enzyme responsible for scent in roses. The rose footage is from two gardens in Washington, D.C. view more 

Credit: [Credit: AAAS/ Carla Schaffer]

このニュースリリースには、英語で提供されています。

バラの研究を行っている研究者らが、バラの甘い香りを生み出す上で重要な役割を果たす、長く探し求められてきたRhNUDX1という酵素を同定した。香水や化粧品のためのエッセンシャルオイルを提供するこれらの観賞植物は、主にその視覚的特徴を目的に栽培され、最初は強かった香りも世代を経るにつれて弱まってきた。これまでのところ、バラの芳香に関する研究は、心地よい香りを生み出すモノテルペンというアルコールがバラで生成される生合成経路と、テルペンシンターゼという酵素に焦点が当てられてきた。しかし、Jean-Louis Magnardらは、ある種の好ましい特性に基づいて選択された2つのバラの品種(植物グループ)の遺伝子を研究した結果、バラの芳香がまったく予想外の酵素群によって促進されていることを発見した。具体的には著者らは、非常に強い香りをもつパパ・メイアンという品種と、香りの非常に弱いルージュ・メイアンという品種のトランスクリプトームを比較して、両者の遺伝子レベルの違いを明らかにした。その結果、花弁に存在する細胞の細胞質内で働くRhNUDX1 という酵素が芳香とゲラニオールという良く知られたアルコールを作り出すことが分かった。著者らによれば、将来的には、植物学者がこの遺伝子RhNUDX1を利用して、香り高い花の象徴ともいえるバラに品種改良で魅力的な香りを取り戻すことができるようになるという。Dorothea ThollとJonathan GershenzonによるPerspectiveでは、この研究について詳細に紹介している。

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Article #18: "Biosynthesis of monoterpene scent compounds in roses," by J.-L. Magnard; A. Roccia; J.-C. Caissard; P. Sun; R. Hecquet; F. Jullien; F. Nicol�; S. Baudino at Universit� de Lyon in Saint-Etienne, France; J.-L. Magnard; A. Roccia; J.-C. Caissard; P. Sun; R. Hecquet; F. Jullien; F. Nicol�; S. Baudino at Universit� de Saint-Etienne in Saint-Etienne, France.


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