News Release

宇宙で発生した強力な電波バーストによって明らかになった宇宙の磁場

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

科学者らが、宇宙において現在までで最も強力な高速電波バーストを検出し、この出来事の源となる場所を以前の取り組みより高い精度で決定した。高速電波バーストあるいはFRBとは、ほんの数ミリ秒だけ持続する強力な電波の閃きであり、その謎めいた起源はいまだに議論の対象になっている。電波バーストは潜在的に貴重な情報を伝えており、星の進化および宇宙論に関する有益な知見が提供される可能性があるが、電波バーストのエネルギー源が不明であることから、宇宙に関する研究において用途が限定されていた。また未解決である別の問題として、短時間(ミリ秒)の電波の閃きを、別の波長で観測された対象と関連付けるのが困難であるため、電波バーストが遠方の銀河の強大な物理過程または天の川のより弱い物理過程において発生するのかが不明ということがある。今回、Vikram Ravi、Ryan Shannonらは、電波バーストの強度、および2基の検出器で電波バーストが同時に観測されたという事実を利用して、電波バーストが発生したと考えられる場所をより正確に同定した。これらの測定結果によって、電波バーストがいくつかの候補場所に絞り込まれ、最も可能性が高いのはVHS7と呼ばれる銀河であった。この電波バーストにおける電波の波長および偏波の変化を解析することによって、著者らは、地球とこの銀河の間の磁場を測定することができ、宇宙の大規模構造に関するモデルについて、より良い情報の得られる可能性がある。

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