News Release

3Dプリントによって可能になった耐疲労性の高性能冷却材

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

例外的な耐疲労性を備え、弾性熱量効果のある高性能固体冷却材がニッケルチタン系合金を3Dプリントすることによって可能になったと研究者らが報告している。今回の新しい研究によると、製作された独特で複雑なナノコンポジット構造によって、優に100万回を超える弾性熱量効果のヒートポンプサイクルにおいて、この冷却材の効率および性能が大幅に向上されており、現代の冷凍製品および冷凍用途における利用可能性が示唆される発見である。世界的なエネルギー収支の約5分の1は冷却および冷凍に消費されていて、費用のかからない成熟した技術である蒸気圧縮が使用されてその大部分が行われているが、蒸気圧縮は効率にも制限があり、温室効果ガスとして知られている冷却剤に依存している。固体冷却技術、特に、熱機械効果による冷却材を使用したものによって、より環境に優しい有望な代替手段が示唆されており、蒸気圧縮のエネルギー効率を大幅に超える可能性がある。弾性熱量効果のある材料は熱機械効果のある材料の一種であり、ストレスが加えられると潜熱が伝達される。しかしながら、ストレスに起因したヒートポンプサイクルの繰り返しによって、素材疲労または材料破壊が引き起こされることがあり得るため、長期間にわたる冷却性能および広範囲にわたる固体冷却用途の可能性が制限されている。Huilong Houらは、レーザーによる指向性エネルギー堆積(L-DED)方式を使用して、弾性熱量効果のあるニッケルチタン系金属を合成しており、この堆積方式はレーザー溶融金属粉を使用して、固体の金属性物体を製作する一種の3Dプリントである。Houらはニッケルおよびチタンの粉末のニッケルに富んだ混合物を融合することによって独特なナノコンポジット構造が形成され、得られた材料の弾性熱量効果特性がこのナノコンポジット構造によって大幅に改善されることを発見した。

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