横浜国立大学の吉岡克将(博士後期課程3年・日本学術振興会特別研究員)、片山郁文准教授、嵐田雄介助教、伴篤彦(博士前期課程2年)、武田淳教授、浜松ホトニクス株式会社中央研究所の河田陽一氏、高橋宏典氏、東京大学理学系研究科の小西邦昭助教のグループは、次世代エレクトロニクスの発展に不可欠な「高速化」と「微細化」の問題に新たな道筋をつける、超高速ナノ空間電子操作技術の開拓に成功しました。グループは、テラヘルツ走査型トンネル顕微鏡にテラヘルツ位相シフタを組み込むことにより、探針・試料間のトンネル接合部に任意の単一サイクルテラヘルツ近接場を創り出すことに世界ではじめて成功しました。更に、1 nmのナノ空間かつフェムト秒(10-15 s)の精度で、探針・試料間の電子を自在に操作できることを実証しました。この成果は、現代エレクトロニクスの限界を打破する超高速光ナノエレクトロニクス開発に新たな処方箋を提供するものです。また、探針・試料間の100,000倍に達する電場増強度を利用することにより、“強光子場物理”の学問分野に新しい扉を開くものです。
###
本成果は7月20日に、に著名な米国化学会学術誌 Nano Letters誌のon-line版に掲載されました。研究内容の詳細はこちらから:http://www.ynu.ac.jp/hus/koho/20669/detail.html
Journal
Nano Letters