News Release

キャリアを通した科学者の影響力を予測するシステム

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

A System for Predicting Scientific Impact Over Time?

image: This set of visualizations represents the career of a scientist as a line, where each bump represents the impact (number of citations) of a paper. The larger the bump, the bigger the impact. When looking at thousands of these lines we see that success is randomly distributed within careers -- the highest impact publication could be the first publication, could appear midcareer or could be a scientist's last publication. This random impact rule holds true for scientists who work alone, in groups, in different disciplines, in different decades, and for different lengths of time. view more 

Credit: Image by Kim Albrecht, data image by Roberta Sinatra

新しい研究によると、科学者が自身の生涯の中で与える影響はその科学者が発表した一連の論文を通して時系列的な規則性なく分散するという。この現象は、科学者の影響力は生産性(発表した論文の数)や能力といった要因の結果だという単純なモデルで説明できると今回の研究は示している。創造性についての過去の研究により、科学者はそのキャリアの早い時期に大発見を成し遂げ、それ以降はおそらく創造性の衰えが原因で大躍進の機会が急激に減ることが示されていた。しかし実際には、科学者の影響力がどのように表れ、キャリアを通してどう変化していくかはほぼ分かっていない。Roberta Sinatraら今回、このことをさらに詳しく知るために、数千名の科学者らのキャリアについてその論文に焦点を当てて分析を行った。Sinatraらの評価により、予想通り多数の科学者が最も創造的で決定的な論文を科学者としてのキャリアを開始してから20年以内に発表していることが確認された。生産性も同様に早い時期に最高に達することが判明した。これは、影響力の強い科学者は若い時に大成功を収めていること、およびその理由は若さと創造性の繋がりではなく、若手科学者がキャリアの早い段階でより多くの論文を出すためであることを示している。Sinatraらは要因として生産性や年齢を伴わない創造性の成功の根源について調査を進めるために、科学者が発表した全ての論文を年代順に並べ、最も影響力の強かった論文が最も早い時期のものか、それ以外の時期のものかを調査した。最も影響力の強い論文が初めて科学者が出した論文であることはまれで、どの論文が最も注目を集めたかには何の規則性もないことが分かった。影響力には規則性がないというこの法則からSinatraらは、確率的要素、科学者の生産性、および科学者一人一人に特有のQというパラメーターを基にキャリアにおける影響力を予測するモデルを開発した。Sinatraらの研究結果は、現在行われている科学者個人の潜在能力の評価方法についての議論に役立つと考えられ、科学的成功は年齢には関係がないことを示している。

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