News Release

「人類」の時代であることを実証する多数の印

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

今から数百万年後に、地球の歴史を示す地質記録によって「人類」の時代であったことが実証されるだろうか。Colin Watersらは人新世が層序記録上で確認できる地質現象であることを示す大量のデータを収集した。過去の完新世とは別の時代としての人新世は、今日まで、地球の大気と種に人類が及ぼした多大な影響を明示するために使用するひとつの考え方に過ぎなかった。しかしWatersらは今回のReviewで、人類の活動が地球のいたる所に残した永続的な痕跡は新しい地質年代に入っているという認識が正しいとする印だと述べている。長期的で広範囲にわたる人新世の地質記録としては、コンクリート、元素アルミニウム、プラスチックなどといった人類独自の産物が詰まった層序を示す層がある。大気汚染から出る炭素微粒子、肥料と殺虫剤から出る膨大な量の窒素やリン、核兵器から出る放射性核種降下物も人新世を示す世界的規模の印である。堆積作用による大規模な海岸再形成や広範な種の絶滅も、地質学的に遠い将来、この人新世を特徴付ける目的で使用できるだろうとWatersらは述べている。人新世の始期についてはまだ検討中であるが、1950年前後、つまり原子力時代の幕開け、20世紀半ばの人口急増、産業化、鉱物とエネルギーの利用の始まりと同時期と考えられている。「このことは高度な人間社会が身をもって体験している新しい時代の最初の例であるだけでなく、人間活動の結果に由来する1つの産物でもある」とWatersらは書いている。

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