News Release

超軽量・超断熱のセラミックエアロゲルが極端な高温を食い止める

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

Super-Light, Super-Insulating Ceramic Aerogel Keeps the Hottest Temperatures at Bay (1 of 2)

video: Mechanical compression test of ceramic aerogels. view more 

Credit: X. Xu and X. Duan

今回開発された重さのほとんどない材料は、大部分が空気からできているにもかかわらず、宇宙空間および産業環境で想定されるような極端な温度に耐える(そして保護する)ことができる。報告によると、特異な負の指数を2つもつように作られた新しいセラミックエアロゲルは、並外れた構造的安定性と超断熱性を示すので、宇宙船の遮熱材のように過酷な用途で使用するのに理想的な材料だという。エアロゲルは大部分が空気でできた複合材料であり、その空気をセラミックや金属、あるいは炭素といった固体媒質が網目状に取り囲んでいる。セラミックエアロゲルは非常に軽量で、しかも過酷な環境で機能することが求められる材料にとって、たいへん望ましい特性をもっている。しかし、従来のほとんどのセラミックエアロゲルは脆いうえに、長時間にわたる高温曝露や大幅かつ急激な温度変化を受けると劣化しやすい。著者らによると、こうした問題点のせいで、セラミックエアロゲルが超断熱材として使用されることは非常に少ない。Xiang Xuらは、六方晶窒化ホウ素(h-BN)の原子薄膜を使用した、これまでにないセラミックエアロゲルの構造について報告している。セラミックエアロゲルの微細構造を慎重に作ることによって、Xuらは負のポアソン比(物質に圧力を加えたときに外に向かって膨らむ傾向を示す尺度)と負の熱膨張係数を同時に実現することに成功した。この材料の力学性能および熱性能を評価するため、著者らはエアロゲルを900℃まで熱した後に1秒あたり275℃の割合で-198℃まで急冷するのを繰り返すなど、一連の試験を行った。またXuらは、この材料を真空状態で1500℃近くの温度に曝露させて、長期にわたる温度応力の影響を評価した。その結果によると、エアロゲルは厳しい試験の後もほとんど変化がなく、強度損失はほぼゼロだったという。Manish ChhowallaとDeep Jariwalaは、関連するPerspectiveでこのエアロゲルの可能性について論じている。

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