天文学者らによって、三連星系内において撮像技術の使用により初めて惑星が発見された。この惑星の特異な軌道配置は不可解であり、この惑星が多連星系内の軌道にどのようにして投入されたかについては複数の可能性があって、惑星形成理論を精緻化するために利用することができると思われる。現在までのところ、多連星系において系外惑星を検出することは非常に困難である。つまり、直接撮像された系外惑星の多くは、単独星の周りで検出されており、連星系での検出頻度は低い。今回の比較的若い三連星系は、HD 131399と呼ばれ、Kevin Wagnerらが、超大型望遠鏡（VLT)および非常に明るい中心星のすぐそばにある暗い天体を検出する能力(高コントラスト)のある撮像装置「SPHERE（Spectro-Polarimetric High-contrast Exoplanet REsearch）」を使用して観測した。この三連星系内において、大きさが木星の約4倍あり、水およびメタンを含有した巨大ガス惑星が検出された。この惑星は、HD 131399Abと呼ばれ、非常に奇妙なことに、三連星の中の一つ恒星の周りの広大な軌道を周回しており、残りの2つの恒星が外側の軌道を周回していると見られる。本論文の著者らは、2つの恒星の周りを周回していたが、その後、他の惑星またはこれら二連星との相互作用による散乱過程を経た可能性を含め、HD 131399Abがその特異な軌道に投入されたことについていくつかの仮説を提案している。この奇妙な三連星系をさらに研究することにより、惑星形成および軌道変更について明らかになる可能性がある。
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