News Release

ベンゼンとカルボン酸から直接エステルを合成

二元金属酸化物クラスターによる環境調和型反応

Peer-Reviewed Publication

Yokohama National University

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RhRu bimetallic oxide clusters supported on carbon catalyzed the cross-dehydrogenative coupling of arenes and carboxylic acids with molecular oxygen as the sole oxidant. The reactivity of the Rh active center was synergistically enhanced by Ru.

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Credit: Yokohama National University

横浜国立大学 大学院工学研究院 本倉健 教授、長谷川慎吾 助教、物質・材料研究機構 原野幸治 主幹研究員らの研究グループは、簡易な調製法によって炭素担持RhRu二元酸化物クラスター触媒を得ることに成功しました。さらに、収差補正走査透過電子顕微鏡およびX線吸収分光によってRhとRuを均等に含む粒径約1 nmの二元酸化物クラスターの形成を明らかにしました。従来の均一系触媒を用いるベンゼン類とカルボン酸の結合形成反応では一般に特殊な酸化剤が必要とされましたが、このRhRu二元酸化物クラスター触媒は酸素のみを酸化剤として種々の置換ベンゼン・カルボン酸に適用することが可能であり、水のみを副生成物とする優れた反応系が実現されました。反応速度論的解析と理論計算によって律速過程であるC—H結合活性化の機構が明らかにされました。

 本研究成果は、米国化学会誌「Journal of the American Chemical Society」に受理され、オンライン版が2024年6月6日に公表されました。また、本研究は科学研究費補助金 「研究活動スタート支援」「若手研究」および東京応化科学技術振興財団「第37回 研究費の助成」の支援を受けて実施されました。


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