この度、沖縄科学技術大学院大学(OIST)とフランス国立科学研究センター(CNRS)は、国際研究ラボの設立および学術協力に関する包括協定にかかる基本合意書を締結しました。
署名式は、4月23日にOISTにて開催された「OIST-CNRS西太平洋海洋生物学に関する共同シンポジウム(OIST-CNRS Joint Symposium on West Pacific Marine Biology )」の開会式で行われました。OISTからはカリン・マルキデス学長兼理事長、ヴィンセント・ラウデット教授、CNRSからはAndré Le Bivic CNRS Biology所長、ジャック・マルヴァルCNRS東京事務所長、Edouard Besserve CNRSアジア担当副ディレクターが登壇しました。
OISTとCNRSは、これまで2回のシンポジウム(初回は2022年)で協力してきましたが、研究室間の共同作業や協力を推進する国際研究ラボを設立することで、既存の協働関係を構造化し、強化します。
研究者らは、まだ未解明の問題が多い海洋生物学、特に西大西洋に生息する広範な生物種のゲノムや進化・発生、生化学、機能、生態学など、様々な分野を様々なスケールで相乗的に研究をすることでこの地域の生物多様性研究を加速させたいと考えています。
合意書の署名に当たってマルキデスOIST学長は、「CNRSの素晴らしい科学者と協力し、共通の目標を推進できることを大変楽しみにしています。社会の最大の課題を解決するためには、国際的な科学的協力が鍵になると考えているからです」と話し、CNRSとの基本合意書締結は、世界中の学術界とのつながりを強化するというOISTの戦略に合致するものだと述べました。
フランスからOISTを訪れているLe Bivic CNRS Biology所長は、「今回の連携は今後の大きな協力に向けた第一歩です。この連携が西太平洋地域の国々により多くの交流の機会をもたらし、その中で海洋生物学は大きな力となるでしょう」と、連携の価値を強調します。
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