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食欲をコントロールする受容体が拒食症の標的となることをマウスを用いた研究が示唆

American Association for the Advancement of Science

Research News

研究者が、マウスの脳にある受容体を標的とすることで、拒食症に関連した摂食行動および不安症様行動を変化させることに成功した。ヒトを対象とした研究がさらに必要であるが、この研究から、受容体活性を精密に調整すれば、摂食障害患者の食習慣を変更させ体重増加を促進するうえで役立つと考えられることが示唆された。米国神経性やせ症および関連疾患協会(National Association of Anorexia Nervosa and Associated Disorders)によれば、2800万人以上の米国人が拒食症などの摂食障害に罹患しており、そのために毎年米国の10,000人以上が死亡している。研究から、拒食症とAgRPと呼ばれるタンパク質を運ぶニューロンの関連性が示されている。これらのニューロンは、摂食行動をコントロールする視床下部と呼ばれる脳の領域に存在する。これまでの研究で、マウスのAgRPニューロンを除去すると致死的な拒食症が生じる一方で、このニューロンを活性化させると過剰な食欲と肥満がみられることが示されている。しかし、現在、これらのニューロンを標的にして摂食行動を変化させることができる承認薬はない。今回の研究で、Patrick Sweeneyらは、AgRPニューロンがMC3Rと呼ばれる受容体を介してマウスの摂食をコントロールすることを明らかにした。げっ歯類のMC3Rを除去すると拒食症および不安行動が生じたが、実験用分子C18で受容体を活性化させるとげっ歯類の食欲が刺激され、体重増加が促進されて、不安動作が予防された。興味深いことに、Mc3r g遺伝子には性別特異的な差があることも明らかになった。雌マウスは視床下部のAVPV領域のMc3r-発現ニューロンの量がはるかに多く、ヒトのトランスクリプトームデータセットの解析でもMC3R発現に性別特異的な差があることが示された。Sweeneyらは、MC3Rを標的とすれば、拒食症を治療できるか肥満における体重減少を促進できるのではないかと考えており、ヒトを対象とした安全性試験の実施を求めている。

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