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胆管細胞から増殖させたオルガノイドでヒト肝臓を修復することが、肝移植に役立つ可能性がある

American Association for the Advancement of Science

Research News

胆管上皮細胞から増殖させたオルガノイドを用いて、移植したヒト肝臓の損傷胆管を修復できることが報告された。この結果は、ex vivoでの細胞をベースとした治療によって移植前の臓器機能を改善することの概念実証となる。これにより最終的に、移植待機リストにおける利用可能な臓器数を増加させることができると考えられる。肝臓で産生される胆汁は、胆管の上皮細胞(胆管細胞)により形成された胆管のネットワークを介して小腸に運ばれる。胆汁は消化に重要であるが、肝臓に蓄積されると有毒になる。その結果、胆管細胞を侵す慢性肝疾患がしばしば肝不全を引き起こし、多くのヒト肝移植の原因となる。肝臓ドナーはほぼ常に不足しているが、オルガノイド技術が再生医療においてかなり有望であり、胆管疾患に対する肝移植の代替法候補とみなされることが多い。しかし、オルガノイドのヒトにおけるin vivo生着、生存、および機能はまだ確立されていない。Fotios Sampaziotisらは、1細胞RNAシーケンシングと胆管損傷マウスモデルを用いて、初代ヒト胆管細胞から増殖させたオルガノイドヒト胆管細胞がその可塑性を保持し、ある部位由来の細胞で胆管の別の部位を修復できることを明らかにした。Sampaziotisらは、正常体温灌流(人体外で臓器を生きたままに保つために使用される技術)を受けている死亡したヒトドナーの肝臓の肝内胆管に胆管細胞オルガノイドを移植し、移植したオルガノイドによってex vivoの肝臓内胆管が修復されたことを示したのである。この知見は、胆嚢などの非罹患領域の胆管細胞を利用して、肝臓内胆管を侵す胆管症を細胞ベースで治療できることの概念実証となる。この知見は、「肝内胆管疾患に対する細胞療法を臨床応用へと近づけている」と、関連するPerspectiveでSimone KurialとHolder Willenbringが述べている。

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