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バイオマーカー候補により患者の腎移植拒絶のリスクを予測する

American Association for the Advancement of Science

Research News

2つの免疫分子の比を比較することが、後期腎不全の唯一の根治的治療である腎移植を受けた患者339名の移植拒絶の可能性の予測に役立ったことが明らかになった。この結果は、この比をモニターすれば、長期の臓器拒絶が不可避になる前に高リスク患者を早期に区別しやすくなり、それに応じて臨床医が新しい治療を用いて介入できることを示唆している。腎移植は直後は末期腎疾患患者に有益なことが多いが、長期転帰はさまざまであり、移植レシピエントの35%は10年以内に新しい腎臓を失ってしまう。研究者は、この長期拒絶は、移植された腎臓の免疫系による緩徐な潜行性の損傷形成が原因であると考えている。これは不可逆になってしまうまで発見できないことが多い。Aravind Cherukuriらは、移植後最初の数ヵ月間(長期損傷が治療可能な時期)に高リスク患者を識別する方法がないか検討した。腎移植を受けた患者244名の腎生検を検討し、B細胞が分泌する2つの免疫分子であるIL-10とTNFαに注目した。解析から、移植3ヵ月後のIL-10とTNFαの比が小さい患者は、以後1年以内の拒絶のリスクが最高74%であり、比が大きい患者は早期または後期拒絶の可能性がわずか5%であることが明らかになった。研究チームは95名から成る第二の患者群でも同様なパターンを認め、高リスク患者の移植片の5年生存率は低リスク患者の移植片に比べて不良であることを明らかにした。興味深いことに、Cherukuri らが分離したB細胞を抗TNFα抗体で処理すると、IL-10/TNFαの比が正常レベルに回復した。このことは、この戦略を高リスク患者に対して早期に行えば、長期拒絶の減少に役立つ可能性があることを示唆している。

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